AIイラストと油絵風の手描き肖像を見比べる女性

アイコン・イラストを頼みたい方へ|AI画像と手描き一点ものの違い・依頼のしかた

AIイラストと油絵風の手描き肖像を見比べる女性

SNSのアイコンを新しくしたいな、と思ったとき、まず頭に浮かぶのは「AIで画像をつくってみようかな」ということかもしれません。数十秒で何パターンも試せて、費用もほとんどかからない。とても魅力的な選択肢です。

でも同時に、心のどこかで「これでいいのかな」という気持ちが、少し残っていたりしませんか。誰かとかぶるかもしれない、権利まわりがよくわからない、なんとなく愛着がわきにくい気がする——そんな小さなひっかかりがあるからこそ、この記事にたどりついてくださったのかもしれません。

この記事では、AI画像生成と、作家に手描きで頼むことの両方について、良いところも気になるところも、できるだけかたよらずにお伝えします。そのうえで、一点もののイラストがどんな方に向いているのか、実際にどう依頼すればいいのかを、順番にご紹介していきます。

なお、ここでお話しするのは、SNSアイコンやプロフィール用のちょっとしたイラストのご依頼についてです。人物を描く本格的な油絵の肖像画については、また別の記事でご紹介していますので、興味のある方はそちらも参考にしてみてください。

AI画像生成、まず知っておきたいこと

AI画像生成とは、テキストで指示(プロンプト)を入力すると、学習済みのモデルがそれに沿った画像を自動でつくりだす技術です。近年はスマートフォンのアプリやWebサービスから誰でも気軽に使えるようになり、SNSアイコンやアイキャッチ画像として利用する方も増えています。使い方も年々シンプルになっていて、絵を描いた経験がない方でも、言葉を入力するだけで、それらしい一枚にたどりつけるようになりました。

AI画像のいいところ

  • 手元で今すぐ試せる。数十秒〜数分で結果が出る
  • 何パターンも生成し直せるので、比較しながら選べる
  • 費用を抑えやすい(無料〜数百円程度で使えるサービスも多い)
  • イメージがまだ漠然としていても、言葉にするだけで形にできる

とくに「まだ方向性が固まっていない」「とりあえず今すぐアイコンが必要」というときには、この手軽さがとても心強い味方になります。深夜に思い立って、その場で何十枚も試せるのは、AI画像ならではの強みです。SNSのプロフィールを整えたい、配信用のアイコンをひとまず用意したい、といった場面でも活躍します。

AI画像で、少し立ち止まって考えたいこと

ひとつめは、唯一性についてです。AI画像は、似たような言葉を入力すれば、誰でも近い雰囲気の画像にたどりつけます。世界にひとつだけ、というよりは「似た誰かがどこかにいるかもしれない」画像になりやすい、という特性があります。同じサービスを使っている人同士で、雰囲気の近いアイコンが並んでしまう、ということも珍しくありません。

ふたつめは、権利まわりのことです。ここについては、まだ社会全体で整理が進んでいる最中です。文化庁は令和6年3月に公表した「AIと著作権に関する考え方について」のなかで、AIが生成した画像がそのまま著作物として保護されるかどうかは、人がどれだけ創作的に関与したかによって判断が分かれる、という考え方を示しています。海外に目を向けると、アメリカ著作権局も2023年に、人の創作的な関与がほとんどない完全AI生成の画像について、著作権としての登録を認めない、という判断を示した例があります。つまり「自分だけのもの」と胸を張って言えるかどうかは、思っているよりもまだはっきりしない部分が残っている、というのが今の状況です。

また、AI画像生成モデルは、既存のたくさんの絵や写真をもとに学習しているため、生成した一枚が、どこかの作品の雰囲気にとても近くなってしまうこともあります。商用利用やグッズ化を考えている場合は、この点も含めて、それぞれのサービスの利用規約を確認しておくと安心です。

そして最後に、数字やルールでは測れない部分として「気持ち」があります。何度も生成し直して選んだ一枚であっても、そこに込められた時間や物語は、ゼロからやりとりを重ねてできあがる一点ものとは、どうしても違う手触りになることがあります。行動経済学の研究では、自分が手をかけたり、時間をかけて関わったものほど、人は愛着を感じやすいことが知られています(家具の組み立てにまつわる「IKEA効果」という有名な実験もそのひとつです)。作家とのやりとりを重ねてできあがったイラストにも、それに近い愛着が生まれやすい、といえるかもしれません。どちらが正しい、ということではなく、そういう違いがある、というだけのお話です。

作家に手描きで依頼するということ

一方で、作家やつくり手でもあるスタッフに、手描きのイラストを依頼するという選択肢もあります。ここにも、良いところと、あらかじめ知っておきたいことの両方があります。

手描きのいいところ

  • 世界にひとつだけの、あなたのための一点もの
  • 相談しながらつくっていく過程そのものが、思い出や物語になる
  • 権利関係を、はじめのやりとりのなかで明確に確認できる
  • 「誰かとかぶる」という心配がない

ひとつひとつのやりとりが、そのままイラストのなかに重なっていく。それが、手描きで依頼する一番の魅力かもしれません。「こんな雰囲気が好き」「この表情を大事にしたい」と伝えた言葉が、少しずつかたちになっていく過程は、AI画像にはない時間の流れです。できあがったあとも、「ここはこう伝えたから、こうなったんだな」という記憶ごと、アイコンの一部になっていきます。

実際にどんな場面で使われているかというと、SNSやLINEのアイコン、配信活動をされている方のチャンネルアイコン、お名刺やショップカードに載せる似顔絵風のイラスト、活動用のプロフィールイラストなど、さまざまです。長く同じ場所で「自分の顔」として使い続けるものだからこそ、一点ものを選ぶ方が多い印象があります。

手描きで、知っておきたいこと

  • 完成までに、AI画像より時間がかかる(相談〜納品まで数日〜数週間ほど)
  • 費用はAI画像より高くなる(作家の技術料や制作時間が含まれるため)
  • 「なんとなくこんな感じ」を、言葉や参考資料ですり合わせる時間が必要

「今すぐ欲しい」「まずは気軽に試したい」という場面では、AI画像のほうが向いていることもあります。無理にどちらかを選ぶ必要はなく、そのときのご自身の状況や気持ちに合わせて、選んでいただければと思います。実際、「ひとまずAI画像で仮のアイコンを使いながら、落ち着いたタイミングで一点ものに切り替える」という選び方をされる方もいらっしゃいます。

AIか、手描きか。選ぶときのめやす

ここまでの内容を、簡単な表にまとめてみました。どちらが優れている、ということではなく、今のご自身に合っているのはどちらか、という視点で見ていただければと思います。

AI画像生成手描き(作家に依頼)
手軽さ・スピード◎ すぐに試せる△ 相談〜納品まで時間がかかる
費用感◎ 無料〜数百円台のことも△ 技術料・制作時間分がかかる
唯一性△ 似た画像が生まれやすい◎ 世界にひとつだけ
著作権・利用の明確さ△ まだグレーな部分が残る◎ はじめのやりとりで確認できる
愛着・物語性△ 生まれにくいことも◎ やりとりの分だけ積み重なる
向いている場面とにかく今すぐ試したいとき、ラフな用途長く使う顔として、想いを込めたいとき

たとえば「今日中にアイコンを変えたい」というときはAI画像が力になってくれますし、「配信活動を長く続けていくための、自分だけの顔がほしい」というときは、手描きがしっくりくることが多いようです。用途や気持ちの持ちようによって、心地よい選び方は変わってきます。

実際に、手描きイラストを依頼するときの流れ

「じゃあ実際、手描きで頼むってどうやるの?」という方のために、相談から納品までの一般的な流れをご紹介します。特別な準備は必要ありません。

①まずはお気軽にご相談

「アイコンを新しくしたい」という、まだふんわりした気持ちのままで大丈夫です。用途(SNSアイコン、プロフィール用、名刺、グッズなど)や、雰囲気の好み、参考にしたい写真やイラストがあれば、それも一緒に教えていただけると、イメージがすり合わせやすくなります。ここではまだ、細かいことを決めきっていなくても問題ありません。

②ラフ(下描き)のご確認

ヒアリングをもとに、まずはラフな下描きをお見せします。この段階で、髪型や表情、色味、雰囲気などについて気になるところがあれば、遠慮なくお伝えください。ここでのすり合わせが、あとの仕上がりへの安心感につながります。「もう少し柔らかい表情にしたい」「色をもう少し落ち着かせたい」といった感覚的な言葉でも大丈夫です。

③本制作

ラフの内容が固まったら、本制作に進みます。ここから先の大きな変更は難しくなることが多いので、色味や雰囲気の方向性は、ラフの段階でしっかりすり合わせておくと安心です。制作中は、進み具合に応じて簡単な共有をすることもあります。

④納品・利用範囲のご確認

完成したイラストをお渡しする際には、SNSアイコンとしての利用、プロフィール画像への利用、印刷物への利用など、どこまで・どんな用途で使っていただけるかも一緒に確認します。「このイラストをグッズにしても大丈夫ですか」「他のSNSでも使っていいですか」など、気になることがあれば、遠慮なくご相談ください。

用途をあらかじめ伝えておくことで、あとから「使えると思っていたのに」というすれ違いを防ぐことができます。とくに商用利用やグッズ化を考えている場合は、依頼のはじめの段階で伝えていただくのがおすすめです。

アイコンひとつでも、「なんとなく選んだもの」と「想いを込めてつくってもらったもの」とでは、日々そこに向き合う気持ちが、少しずつ違ってくるように思います。

「AI画像か、手描きか」は、優劣の話ではなく、そのときの目的や気持ちに合わせて選ぶもの、というのがこの記事でお伝えしたいことです。両方をうまく使い分けている方もいれば、迷った末に一点ものを選んで「やっぱりこれにしてよかった」と感じる方もいます。どちらを選んでも、それはあなたにとっての正解です。

よくある質問

Q. 写真をもとに描いてもらうことはできますか?

A. はい、参考として写真を共有していただくことは可能です。そのまま写し取るのではなく、雰囲気やイメージを汲み取りながら、イラストとしての表現に置き換えていきます。写真そのものの著作権(撮影者が別にいる場合など)にも配慮しながら進めますので、気になる場合はご相談時にお伝えください。

Q. AI画像を参考にして、手描きで仕上げてもらうことはできますか?

A. 雰囲気を伝えるための参考資料として使っていただくのは問題ありません。「こういう色味が好き」「こんな構図が気に入っている」といった形で共有していただければ、イメージのすり合わせに役立ちます。

Q. 修正はどのくらいお願いできますか?

A. ラフの段階でのすり合わせを大切にしているので、気になる点はこのタイミングで遠慮なくお伝えください。本制作に入ったあとの大きな変更は難しいことが多いですが、細かな調整については状況に応じてご相談させていただいています。

Q. 依頼してから、どのくらいで届きますか?

A. ご相談の内容やその時々の混雑状況によって前後しますが、ヒアリングからラフのご提示、本制作、納品まで、いくつかの工程を踏みます。急ぎのご希望がある場合は、ご相談の際に伝えていただければ、対応できるかどうかも含めてお答えします。焦らずゆっくり進めたい、というご希望もお気軽にどうぞ。

まとめ

AI画像にも、手描きの一点ものにも、それぞれ良いところがあります。「今すぐ試したい」「まずは気軽に」という場面ではAI画像が心強い味方になりますし、「長く大事にしたい」「自分だけの物語をのせたい」というときには、手描きという選択肢が力になってくれます。

大切なのは、どちらが正解か決めることではなく、今のあなたに合う選び方に、自分自身で納得できることだと思います。つくる、つながる、わたしらしくいきる。そのはじめの一歩として、アイコンやイラストを選ぶ時間が、少しでも心地よいものになりますように。

poppy questでは、AIか手描きかで迷う気持ちにも寄り添いながら、「どんな場面で使いたいか」「どんな雰囲気にしたいか」というところから、じっくりお話をお伺いしています。「アイコンを新しくしたいな」という、そのままのふんわりした気持ちで大丈夫です。お気軽にご相談ください。

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